セクシャルバイオレットNo.1

セクシャルバイオレットNo.1
桑名正博シングル
初出アルバム『コミュニケーション』
B面 You're my baby
リリース
規格 シングルレコード
ジャンル ロック[1]
時間
レーベル RVC
作詞 松本隆
作曲 筒美京平
チャート最高順位
  • 週間1位(オリコン[2]
  • 1979年9月度月間4位(オリコン)[3]
  • 1979年10月度月間1位(オリコン)[3]
  • 1979年11月度月間6位(オリコン)[3]
  • 1979年度年間18位(オリコン)[4]
桑名正博 シングル 年表
  • スコーピオン
  • (1979年)
  • セクシャルバイオレットNo.1
  • (1979年)
  • THE SUPER STAR
  • (1979年)
コミュニケーション 収録曲
セクシャルバイオレットNo.1
(1)
You're my baby
(2)
テンプレートを表示

セクシャルバイオレットNo.1」(セクシャルバイオレットナンバーワン)は、桑名正博の楽曲。1979年7月21日にRVC(現:Ariola Japan)から4枚目のシングルとして発売された。

解説

ファニー・カンパニーのフロントマンとしてデビューした後にソロ歌手として再デビューした桑名正博の代表曲。当時の日本のロックはどんづまりで[5]、"ロック界のヒデキ(西城秀樹)"を作ろうというコンセプトで楽曲が製作された[5]1979年カネボウキャンペーンCMソングとして起用され、作詞松本隆作曲筒美京平のコンビでA・B面共に制作したシングルがヒットを記録した。

このときのカネボウのキャンペーンCMソング歌手の選出は、沢田研二松山千春が本命といわれていた中、RVCディレクターの小杉理宇造の働きかけにより、最終的に桑名に決定された[6]

当時、化粧品CMソングは日本のポピュラー音楽シーンにおいて重要なポジションを占めており、本作もヒットを記録し、オリコンチャートでも3週に渡り1位を記録した。累計売上は60万枚を超える[6]

この曲のヒットによって、桑名はテレビの音楽番組にも積極的に出演。後年も本人が音楽番組で往年のヒット曲として歌唱することが度々あった。

  • 『ザ・ベストテン』(TBSテレビ)では、「銀河鉄道999」(ゴダイゴ)の8週連続1位を阻止する形で1位を獲得。
  • サウンド・イン"S"』(同上)では、「WHO'S BEEN SLEEPING IN MY BED(幸せは遠い昔)」(バリー・マニロウ)に本曲のBメロをブリッジとして折り込み最終的には本曲を1コーラス歌うという形で、司会の伊東ゆかりしばたはつみ、ゲストのサーカス(女声メンバーの卯月節子、叶正子)とのセッションを行った。
  • ビッグベストテン』(フジテレビ)では、番組初回に1位を獲得するも、桑名が交通渋滞に巻き込まれ到着が番組終了間際となったため、歌うことができなかった。
  • 夜のヒットスタジオ』(同上)では、番組提供スポンサーがカネボウの競合企業である資生堂だったため、本曲の披露は一度もなかった。

「セクシャルバイオレットNo.1」というフレーズはタイアップ先のカネボウが提示したもの。松本は「こんなダサい言葉は外してほしい。こんな言葉を入れて歌詞を書けない」と拒否したが、最終的にはCMソングだと説得され、歌詞中でも使用している[7]

メロディ元ネタは直前にリリースされたキッスの「ラヴィン・ユー・ベイビー」とされる[8]

収録曲

シングルレコード
全作詞: 松本隆、全作曲: 筒美京平、全編曲: 桑名正博&ティアードロップス・戸塚修
#タイトル作詞作曲・編曲時間
A.「セクシャルバイオレットNo.1」松本隆筒美京平
B.「You're my baby」松本隆筒美京平
合計時間:

収録アルバム

  • コミュニケーション (#1、#2)
  • NEW BEST (#1)
  • セクシャルヴァイオレットNO.1〜桑名正博 RCA BEST COLLECTION (#1)
  • GOLDEN☆BEST 桑名正博〜RCA/AIR YEARS (#1、#2)
  • 桑名正博35周年BEST「Masahiro Kuwana Tracks on」 (#1)
  • GOLDEN☆BEST 桑名正博 -MASAYAN 40Years- (#1)

「セクシャルバイオレットNo.1」のカバー

B'zによるカバー

セクシャルバイオレットNo.1
B'z楽曲
収録アルバム風街に連れてって!
リリース2021年7月14日
ジャンルロックンロール[9]
時間4分58秒
レーベルVERMILLION RECORDS[注釈 1]
作詞者松本隆
作曲者筒美京平
プロデュース亀田誠治
チャート順位
風街に連れてって! 収録曲
Woman“Wの悲劇”より / 池田エライザ
(5)
セクシャルバイオレットNo.1 / B'z
(6)
スローなブギにしてくれ (I want you) / GLIM SPANKY
(7)

B'zは、2021年7月14日に発売された松本隆トリビュート・アルバム風街に連れてって!』で「セクシャルバイオレットNo.1」をカバーした[9]。B'zがカバー曲を発表するのは2005年に発売された配信限定ボックス・セット『The Complete B'z』に収録の「This Love」(マルーン5)以来16年ぶりとなった[9]。原曲はシンセサイザーが主体のアレンジだったが、B'zによるカバー・バージョンはブラスを取り入れたアレンジとなっている[13]

プロデュースを手がけた亀田誠治によれば、『風街に連れてって!』に必ず筒美の楽曲を収録するという話が挙がっていて、その中で「意外とカバーされていない感じがした」ことから本作が選ばれた[14]。亀田はかねてより「セクシャルバイオレットNo.1」は絶対B’z〔ママ〕だ!と考えていて、本作をカバーするアーティストを決める話し合いでB'zを挙げた[14]。その後亀田が直接手紙でオファーし、2日後に電話でこれを承諾した[14]。なお、B'zの松本孝弘はB'z結成前に桑名のバックバンドに在籍して本作を演奏したことがあり、カバーに関するプレスリリースで改めてまたこの様なチャンスが巡ってきたのはきっと縁ですね。兄貴もきっと喜んでくれている事でしょうとコメントした[9]

オリコン週間デジタルシングル(単曲)ランキングでは5週にわたってランクインし、最高位11位を記録した[11]

その他のアーティストによるカバー

関連項目

脚注

[脚注の使い方]

注釈

  1. ^ 単曲としての発売元[10]。アルバム『風街に連れてって!』は日本コロムビアから発売された。

出典

  1. ^ 近田春夫『筒美京平 大ヒットメーカーの秘密』文藝春秋、2021年、6頁。ISBN 9784166613250。 
  2. ^ “セクシャル・バイオレット・No.1 | 桑名正博”. ORICON NEWS. oricon ME. 2023年11月22日閲覧。
  3. ^ a b c 『オリコン年鑑 1980年版』オリジナルコンフィデンス、1980年6月、12-14頁。 
  4. ^ 『オリコン年鑑 1980年版』オリジナルコンフィデンス、1980年6月、18頁。 
  5. ^ a b 村田久夫・小島智編「桑名正博インタビュー」『日本のポピュラー史を語る―時代を映した51人の証言』シンコーミュージック、1999年、188頁。ISBN 4-401-613-40-6。 
  6. ^ a b 富澤一誠『フォーク名曲事典300曲〜「バラが咲いた」から「悪女」まで誕生秘話〜』ヤマハミュージックメディア、2007年、528-529頁。ISBN 978-4-636-82548-0
  7. ^ 「松本隆がアイドル界・歌謡曲界に変革をもたらした70年代後半から80年代を辿る」Rolling Stone Japan 2021年10月13日
  8. ^ “KISS、還暦すぎても大暴れ! MステではNMBと記念撮影も”. ZAKZAK. 産業経済新聞社 (2023–10–22). 2024年4月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年4月7日閲覧。
  9. ^ a b c d “B’z、16年ぶりカバー曲で桑名正博さん歌う 松本孝弘と深い縁「天国で喜んでくれている」 松本隆トリビュート盤参加”. ORICON NEWS. oricon ME (2021年6月15日). 2023年11月22日閲覧。
  10. ^ “セクシャルバイオレットNo.1 - Single - B'zのアルバム”. Apple Music. Apple. 2023年11月22日閲覧。
  11. ^ a b “B’zのデジタルシングル売上TOP5作品”. ORICON NEWS. oricon ME. 2023年11月22日閲覧。
  12. ^ “Billboard Japan Top Download Songs | Charts”. Billboard JAPAN. 阪神コンテンツリンク (2021年7月28日). 2023年11月22日閲覧。
  13. ^ IidaKanako(インタビュー)「亀田誠治 インタビュー【後編】松本隆『風街に連れてって!』からB'z「セクシャルバイオレットNo.1」デモ画面公開」『サンレコ』、リットーミュージック、2021年8月10日。https://www.snrec.jp/entry/interview/matsumototakashi_kamedaseiji_22023年11月22日閲覧 
  14. ^ a b c Rolling Stone Japan 編集部(インタビュー)「松本隆トリビュートアルバムを亀田誠治とともに振り返る」『Rolling Stone Japan』、CCCミュージック・ラボ、12頁、2021年7月28日。https://rollingstonejapan.com/articles/detail/36283/12/1/12023年11月22日閲覧 
  15. ^ バッキングコーラスの醍醐味! - 亀渕友香オフィシャルブログ『発声力。』、2013年8月7日付記事

外部リンク

オリコン月間シングルチャート第1位(1979年10月度)
1975年
1976年
1977年
1978年
1979年
  • 1960後
  • 1970前
  • 1970後
  • 1980前
  • 1980後
  • 1990前
  • 1990後
  • 2000前
  • 2000後
  • 2010前
  • 2010後
  • 2020前
オリコン週間シングルチャート第1位(1979年10月8日 - 10月22日付:3週連続)
1月
  • 1日・8日(合算週: 2週分)・15日・22日 カメレオン・アーミー(ピンク・レディー
  • 29日 チャンピオン(アリス)
2月
3月
4月
5月
  • 7日・14日・21日・28日 魅せられて(ジュディ・オング)
6月
7月
8月
  • 6日・13日・20日・27日 関白宣言(さだまさし)
9月
  • 3日・10日・17日・24日 関白宣言(さだまさし)
10月
11月
12月
  • シングル:1967
  • 1968
  • 1969
  • 1970
  • 1971
  • 1972
  • 1973
  • 1974
  • 1975
  • 1976
  • 1977
  • 1978
  • 1979
  • 1980
  • 1981
  • 1982
  • 1983
  • 1984
  • 1985
  • 1986
  • 1987
  • 1988
  • 1989
  • 1990
  • 1991
  • 1992
  • 1993
  • 1994
  • 1995
  • 1996
  • 1997
  • 1998
  • 1999
  • 2000
  • 2001
  • 2002
  • 2003
  • 2004
  • 2005
  • 2006
  • 2007
  • 2008
  • 2009
  • 2010
  • 2011
  • 2012
  • 2013
  • 2014
  • 2015
  • 2016
  • 2017
  • 2018
  • 2019
  • 2020
  • 2021
  • 2022
  • 2023
  • 2024

  • デジタルシングル:2017・2018
  • 2019
  • 2020
  • 2021
  • 2022
  • 2023
  • 2024

  • 合算シングル:2018・2019
  • 2020
  • 2021
  • 2022
  • 2023
  • 2024

  • ストリーミング:2018・2019
  • 2020
  • 2021
  • 2022
  • 2023
  • 2024
1979年ザ・ベストテン1位獲得作品(第90回、第94回)
1月
2月
  • 1日 性(ツイスト)
  • 8日・15日・22日 チャンピオン(アリス)
3月
4月
  • 5日・12日・19日・26日 YOUNG MAN (Y.M.C.A.)(西城秀樹)
5月
  • 3日・10日 YOUNG MAN (Y.M.C.A.)(西城秀樹)
  • 17日・24日・31日 燃えろいい女(ツイスト)
6月
7月
8月
9月
  • 6日・13日・20日・27日 銀河鉄道999(ゴダイゴ)
10月
  • 4日 銀河鉄道999(ゴダイゴ)
  • 11日 セクシャルバイオレットNo.1(桑名正博
  • 18日・25日 勇気があれば(西城秀樹)
11月
12月
松本孝弘 (Guitar) - 稲葉浩志 (Vocal)
サポートメンバー (現在): Yukihide "YT" Takiyama (Guitar) - 清 (Bass) - 青山英樹 (Drums) - 川村ケン (Keyboard)
サポートメンバー (過去):明石昌夫 - 阿部薫 - 広本葉子 - 久保こーじ - 田中一光 - 増田隆宣 - デニー・フォンハイザー - 大島康祐 - 徳永暁人 - 黒瀬蛙一 - 満園庄太郎 - ビリー・シーン - シェーン・ガラース - バリー・スパークス - 大田紳一郎 - ブライアン・ティッシー - モヒニ・デイ - サム・ポマンティ - 大賀好修 - 小野塚晃 - 河村"カースケ"智康
シングル
CD
1980年代
88年
89年
1990年代
90年
91年

8. LADY NAVIGATION - 9. ALONE

92年

10. BLOWIN' - 11. ZERO

93年
94年

14. Don't Leave Me - 15. MOTEL

95年

16. ねがい - 17. love me, I love you - 18. LOVE PHANTOM

96年
97年

21. FIREBALL - 22. Calling - 23. Liar! Liar!

98年

24. さまよえる蒼い弾丸 - 25. HOME

99年
2000年代
00年

27. 今夜月の見える丘に - 28. May - 29. juice - 30. RING

01年

31. ultra soul - 32. GOLD

02年
03年
04年

36. BANZAI - 37. ARIGATO

05年

38. 愛のバクダン - 39. OCEAN

06年

40. 衝動 - 41. ゆるぎないものひとつ - 42. SPLASH!

07年

43. 永遠の翼 - 44. SUPER LOVE SONG

08年
09年
2010年代
11年
12年
15年

51. 有頂天 - 52. RED

17年
2020年代
23年

54. STARS

配信限定
アルバム
オリジナル

1. B'z - 2. OFF THE LOCK - 3. BREAK THROUGH - 4. RISKY - 5. IN THE LIFE - 6. RUN - 7. The 7th Blues - 8. LOOSE - 9. SURVIVE - 10. Brotherhood - 11. ELEVEN - 12. GREEN - 13. BIG MACHINE - 14. THE CIRCLE - 15. MONSTER - 16. ACTION - 17. MAGIC - 18. C'mon - 19. EPIC DAY - 20. DINOSAUR - 21. NEW LOVE - 22. Highway X

ミニ

1. BAD COMMUNICATION - 2. WICKED BEAT - 3. MARS - 4. FRIENDS - 5. FRIENDS II - 6. DEVIL - 7. FRIENDS III

配信限定

1. B'z (2007年) - 2. B'z (2012年)

ベスト
公認
非公認
裏ベスト
カラオケ
ボックス
楽曲

1. 孤独のRunaway - 2. もう一度キスしたかった - 3. いつかのメリークリスマス  - 4. ピエロ - 5. HEAT - 6. HINOTORI - 7. セクシャルバイオレットNo.1

映像作品

1. FILM RISKY - 2. JUST ANOTHER LIFE - 3. LIVE RIPPER - 4. "BUZZ!!" THE MOVIE - 5. The true meaning of "Brotherhood"? - 6. once upon a time in 横浜 〜B'z LIVE GYM'99 "Brotherhood"〜 - 7. a BEAUTIFUL REEL. B'z LIVE-GYM 2002 GREEN 〜GO★FIGHT★WIN〜 - 8. Typhoon No.15 〜B'z LIVE-GYM The Final Pleasure "IT'S SHOWTIME!!" in 渚園〜 - 9. B'z LIVE-GYM 2006 "MONSTER'S GARAGE" - 10. B'z LIVE in なんば - 11. B'z LIVE-GYM Hidden Pleasure 〜Typhoon No.20〜 - 12. B'z LIVE-GYM Pleasure 2008 -GLORY DAYS- - 13. B'z LIVE-GYM 2010 "Ain't No Magic" at TOKYO DOME - 14. B'z LIVE in なんば 2006 & B'z SHOWCASE 2007 -19- at Zepp Tokyo - 15. B'z LIVE-GYM 2011 -C'mon- - 16. B'z LIVE-GYM 2008 -ACTION- - 17. B'z LIVE-GYM 2005 -CIRCLE OF ROCK- - 18. B'z LIVE-GYM 2001 -ELEVEN- - 19. B'z LIVE-GYM Pleasure 2013 ENDLESS SUMMER -XXV BEST- - 20. B'z LIVE-GYM 2015 -EPIC NIGHT- - 21. B'z LIVE-GYM 2017-2018 “LIVE DINOSAUR” - 22. B'z LIVE-GYM Pleasure 2018 -HINOTORI- - 23. B'z LIVE-GYM 2019 -Whole Lotta NEW LOVE- - 24. B'z SHOWCASE 2020 -5 ERAS 8820- Day1〜5 - 25. B'z presents LIVE FRIENDS - 26. B'z LIVE-GYM 2022 -Highway X- - 27. B'z LIVE-GYM Pleasure 2023 -STARS- 

関連項目
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  • MusicBrainz作品