ペプチドナイル

ペプチドナイル
第41回フェブラリーS優勝時(2024年2月18日)
欧字表記 Peptide Nile[1]
品種 サラブレッド[1]
性別 [1]
毛色 鹿毛[1]
生誕 2018年4月24日(6歳)[1]
キングカメハメハ[1]
クイーンオリーブ[1]
母の父 マンハッタンカフェ[1]
生国 日本の旗 日本北海道浦河町[1]
生産者 杵臼牧場[1]
馬主 沼川一彦[1]
調教師 武英智栗東[1]
競走成績
生涯成績 21戦8勝[1]
獲得賞金 2億7859万6000円[1]
(2024年5月1日現在)
勝ち鞍
GI フェブラリーS 2024年
Listed 大沼S 2023年
Listed ベテルギウスS 2023年
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ペプチドナイル(欧字名:Peptide Nile2018年4月24日 - )は、日本競走馬[1]2024年フェブラリーステークスの勝ち馬である。

馬名の意味は、冠名+ナイル川より。大きくて雄大で世界の名馬になってほしい[2]

戦績

2021年(3歳)

2021年1月5日、中京競馬場第5レースの3歳新馬戦(芝2000m)で富田暁を背にデビュー。末脚を活かせず8着に終わる。続いては未勝利戦に出走。中団から追走したが前に上がって来れず9着となる。

陣営はダート路線に変更。鞍上も岩田望来に変更し、3戦目へ。好位から追走を始め、2着馬に8馬身差の圧勝で初勝利を飾るとともに、ダート適正を証明した。約6ヶ月の休養をし、11月28日の1勝クラスに出走。前団を行きつつ3コーナーで加速して先頭のスレイマンに並んで行き、直線で抜かして連勝。続く2勝クラス・鳥取特別は、鞍上の松田大作の鞭に反応し、直線でのゴールドハイアーとの熾烈な追い比べを制して3連勝[3]

2022年(4歳)

4歳緒戦は3勝クラスの鈴鹿ステークスからとなった。鞍上には武豊を迎えた。先頭でレースを進め、逃げ切りを図ったが後方から鋭い脚で抜け出され3着[4]。続く3勝クラスの横浜ステークスでは1番人気に推されていたが、のちに東京大賞典ドバイワールドカップを制するウシュバテソーロの末脚に負け、2着となった[5]

約5ヶ月の休養を入れ、3勝クラスの白川郷ステークスに松田大作を再起用した。しかし、長期の休養が影響したか、中団を追走していたがズルズルと減速してしまい10着となってしまった。鞍上をクリストフ・ルメールに替え、同月の3勝クラスの赤富士ステークスに参戦。先頭を視界に入れる位置に付け、直線では抜け出しオープン入りを決めた[6]。そしてカノープスステークスに出走。富田暁との久々のタッグだったが、後続馬に抜かされ6着となった。

2023年(5歳)

5歳初動はアルデバランステークス。岩田望来との久々のタッグで挑んだレースは、大外からのスタート。中団のままレースを進め、直線で動かしたが伸び足らず4着。ブリリアントステークスは、松岡正海を背に出走。道中は先頭を進んでいたが、後続に抜かされ7着入線。その後の大沼ステークスは富田暁と共に、ディアセオリーとの先頭争いを制し、直線では突き放し勝利。マリーンステークスは藤岡佑介と共に逃げ切り連勝を飾った。

次走に重賞初挑戦としてエルムステークス(GIII)に出走。1番人気に推されたが、ズルズルと順位を落とし13着となった。少しの休養を入れ、みやこステークス(GIII)に参戦。スタートから先頭を進み、直線途中まで維持していたが、セラフィックコールやメイクアリープに交わされ4着。カノープスステークスは先頭を進んだが7着。ベテルギウスステークスからは藤岡佑介と共に出走。先頭には出ず、3番手あたりを追走。直線で馬群を抜け出し、末脚を発揮。先頭のハピを交わし勝利を飾った。

2024年(6歳)

フェブラリーステークス口取り式にて、ペプチドナイルに触れる藤岡騎手

6歳始動は1月21日の東海ステークスを選択。前を追走しレースを進めていたが、直線伸びきれず6着。2月18日のフェブラリーステークスは11番人気で迎えた。レースではスタートから好位を追走すると、直線では馬群から抜け出し先頭へ。中団から脚を伸ばしたタガノビューティーやガイアフォースが迫ってきたが、振り切りGI初制覇となった。キングカメハメハ産駒のフェブラリーステークス制覇もこれが初となった。鞍上の藤岡佑介は2018年NHKマイルカップケイアイノーテック以来、約6年ぶりのGI制覇で2度目のGI勝利となった。また、2着に5番人気のガイアフォース、3着には13番人気のセキフウが入り、3連単153万500円の大波乱を演じた[7]。レース後次走のかしわ記念を視野に入れて滋賀県大津市のチャンピオンヒルズに放牧へ出された[8]

競走成績

以下の内容は、JBISサーチ[9]およびnetkeiba.com[10]の情報に基づく。

競走日 競馬場 競走名 距離(馬場)

オッズ

(人気)

着順 タイム

(上がり3F)

着差 騎手 斤量

[kg]

1着馬(2着馬) 馬体重

[kg]

2021.01.05 中京 3歳新馬 芝2000m(良) 16 4 7 021.20(8人) 08着 R2:05.1(34.5) -1.5 0富田暁 55 エアサージュ 508
0000.04.17 阪神 3歳未勝利 芝2200m(重) 18 8 18 034.1(10人) 09着 R2:17.3(37.7) -0.9 0富田暁 55 ハギノビリナ 510
0000.05.08 中京 3歳未勝利 ダ1900m(稍) 13 4 4 005.80(3人) 01着 R1:59.5(36.4) -1.3 0岩田望来 56 (グランメテオール) 508
0000.11.28 阪神 3歳上1勝クラス ダ1800m(良) 15 7 13 002.70(2人) 01着 R1:53.2(37.3) -0.7 0岩田望来 55 (スレイマン) 528
0000.12.26 阪神 鳥取特別 2勝 ダ1800m(良) 13 3 3 001.60(1人) 01着 R1:54.3(37.2) -0.0 0松田大作 56 (ゴールドハイアー) 528
2022.03.27 中京 鈴鹿S 3勝 ダ1900m(重) 16 3 6 003.50(2人) 03着 R1:58.0(38.8) -0.9 0武豊 55 ペルセウスシチー 524
0000.04.30 東京 横浜S 3勝 ダ2100m(重) 14 6 9 003.20(1人) 02着 R2:08.8(35.5) -0.7 0武豊 57 ウシュバテソーロ 526
0000.10.02 中京 白川郷S 3勝 ダ1900m(良) 15 2 2 003.50(2人) 10着 02:01.2(39.6) -2.2 0松田大作 57 ヴィアメント 534
0000.10.22 東京 赤富士S 3勝 ダ2100m(良) 11 6 6 002.90(1人) 01着 R2:11.0(37.1) -0.5 0C.ルメール 57 (ショウナンアーチー) 530
0000.11.27 阪神 カノープスS OP ダ2000m(良) 16 8 16 008.20(4人) 06着 R2:04.9(39.1) -1.2 0富田暁 55 ウシュバテソーロ 528
2023.02.04 中京 アルデバランS OP ダ1900m(良) 16 8 16 005.80(3人) 04着 R2:00.0(37.4) -0.3 0岩田望来 57 メイショウフンジン 530
0000.04.30 東京 ブリリアントS L ダ2100m(良) 16 2 4 004.60(2人) 07着 R2:11.0(37.9) -1.0 0松岡正海 57 ディクテオン 530
0000.06.25 函館 大沼S L ダ1700m(稍) 13 7 10 004.50(3人) 01着 R1:43.1(36.7) -0.5 0富田暁 57 セキフウ 536
0000.07.08 函館 マリーンS OP ダ1700m(良) 14 6 10 003.10(1人) 01着 R1:43.0(36.1) -0.6 0藤岡佑介 57.5 (ルコルセール) 530
0000.08.06 札幌 エルムS GIII ダ1700m(不) 14 3 3 003.00(1人) 13着 R1:45.0(38.2) -2.2 0富田暁 57 セキフウ 536
0000.11.05 京都 みやこS GIII ダ1800m(良) 16 6 12 020.80(7人) 04着 R1:51.5(38.0) -0.6 0富田暁 57 セラフィックコール 530
0000.11.26 京都 カノープスS OP ダ1900m(良) 16 7 14 005.50(2人) 07着 R1:58.1(38.8) -0.6 0富田暁 58 ウェルカムニュース 534
0000.12.28 阪神 べテルギウスS L ダ1800m(良) 15 8 15 006.10(2人) 01着 R1:52.1(36.9) -0.1 0藤岡佑介 59 (ハピ) 530
2024.01.21 中京 東海S GII ダ1800m(重) 16 3 6 006.30(3人) 06着 R1.49.7(36.2) -0.5 0藤岡佑介 57 ウィリアムバローズ 534
0000.02.18 東京 フェブラリーS GI ダ1600m(良) 16 5 9 038.0(11人) 01着 R1:35.7(37.5) -0.2 0藤岡佑介 58 ガイアフォース 528
0000.05.01 船橋 かしわ記念 JpnI ダ1600m(不) 13 7 10 005.40(3人) 03着 R1:39.7(39.4) -0.7 0藤岡佑介 57 シャマル 532
  • 競走成績は2024年5月1日現在

血統表

ペプチドナイル血統 (血統表の出典)[§ 1]
父系 キングマンボ系ミスタープロスペクター系
[§ 2]

キングカメハメハ
2001 鹿毛
父の父
Kingmambo
1990 鹿毛
Mr. Prospector Raise a Native
Gold Digger
Miesque Nureyev
Pasadoble
父の母
*マンファス
Manfath
1991 黒鹿毛
*ラストタイクーン *トライマイベスト
Mill Princess
Pilot Bird Blakeney
The Dancer

クイーンオリーブ
2008 青鹿毛
マンハッタンカフェ
1998 青鹿毛
*サンデーサイレンス Halo
Wishing Well
Subtle Change Law Society
Santa Luciana
母の母
オリーブブランチ
2002 鹿毛
Machiavellian Mr. Prospector
Coup de Folie
*ソプラニーノ Theatrical
My Darling One
母系(F-No.) ソプラニーノ(USA)系(FN:16) [§ 3]
5代内の近親交配 Mr. Prospector 3×4
Nureyev 4×5
Halo 4・5(母内)
Northern Dancer 5・5(父内)
[§ 4]
出典
  1. ^ [11][12]
  2. ^ [13][12]
  3. ^ [11][12]
  4. ^ [11]

脚注

注釈

出典

  1. ^ a b c d e f g h i j k l m n o “ペプチドナイル”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2024年2月18日閲覧。
  2. ^ “競走馬情報 - ペプチドナイル”. 日本中央競馬会. 2024年2月18日閲覧。
  3. ^ “【鳥取特別】(阪神)ペプチドナイルが激しい追い比べを僅かに制す”. ラジオNIKKEI. 2024年2月19日閲覧。
  4. ^ “【鈴鹿S】(中京)ペルセウスシチーが鋭い脚で鮮やかに抜け出しOP入り”. ラジオNIKKEI. 2024年2月19日閲覧。
  5. ^ “【横浜S】(東京)初ダートのウシュバテソーロが4馬身差の完勝”. ラジオNIKKEI. 2024年2月19日閲覧。
  6. ^ “【赤富士S】(東京)ペプチドナイルが人気に応えてOPクラス入り”. ラジオNIKKEI. 2024年2月19日閲覧。
  7. ^ 「【フェブラリーS】11番人気ペプチドナイルV!今年最初のJRA・G1は3連単153万の波乱」『日刊スポーツ』。2024年2月18日閲覧。
  8. ^ “フェブラリーS覇者ペプチドナイル放牧へ、次走かしわ記念を視野 - スポニチ Sponichi Annex ギャンブル”. スポニチ Sponichi Annex. 2024年2月21日閲覧。
  9. ^ “ペプチドナイル 競走成績”. JBISサーチ. 公益社団法人日本軽種馬協会. 2024年2月18日閲覧。
  10. ^ “ペプチドナイルの競走成績”. netkeiba.com. Net Dreamers Co., Ltd.. 2024年2月18日閲覧。
  11. ^ a b c “血統情報:5代血統表|ペプチドナイル”. JBISサーチ. 日本軽種馬協会. 2024年2月18日閲覧。
  12. ^ a b c “ペプチドナイルの血統表|競走馬データ”. netkeiba.com. ネットドリーマーズ. 2024年2月18日閲覧。
  13. ^ “ペプチドナイル - 競走馬詳細 - UMATOKU”. 馬トク. 報知新聞社. 2024年2月19日閲覧。

関連項目

人気二桁番台でGI級競走を制した競走馬

外部リンク

  • 競走馬成績と情報 netkeiba、スポーツナビ、KEIBA.GO.JP、JBISサーチ
   

国際競走指定前:
01回(1984年) ロバリアアモン
02回(1985年) アンドレアモン
03回(1986年) ハツノアモイ
04回(1987年) リキサンパワー
05回(1988年) ローマンプリンス
06回(1989年) ベルベットグローブ
07回(1990年) カリブソング
08回(1991年) ナリタハヤブサ
09回(1992年) ラシアンゴールド
第10回(1993年) メイショウホムラ
第11回(1994年) チアズアトム
第12回(1995年) ライブリマウント
第13回(1996年) ホクトベガ
第14回(1997年) シンコウウインディ

第15回(1998年) グルメフロンティア
第16回(1999年) メイセイオペラ
第17回(2000年) ウイングアロー
第18回(2001年) ノボトゥルー
第19回(2002年) アグネスデジタル
第20回(2003年) ゴールドアリュール
第21回(2004年) アドマイヤドン
第22回(2005年) メイショウボーラー
第23回(2006年) カネヒキリ

国際競走(G1)指定後:
第24回(2007年) 日本の旗 サンライズバッカス
第25回(2008年) 日本の旗 ヴァーミリアン
第26回(2009年) 日本の旗 サクセスブロッケン
第27回(2010年) 日本の旗 エスポワールシチー

第28回(2011年) 日本の旗 トランセンド
第29回(2012年) 日本の旗 テスタマッタ
第30回(2013年) 日本の旗 グレープブランデー
第31回(2014年) 日本の旗 コパノリッキー
第32回(2015年) 日本の旗 コパノリッキー
第33回(2016年) 日本の旗 モーニン
第34回(2017年) 日本の旗 ゴールドドリーム
第35回(2018年) 日本の旗 ノンコノユメ
第36回(2019年) 日本の旗 インティ
第37回(2020年) 日本の旗 モズアスコット
第38回(2021年) 日本の旗 カフェファラオ
第39回(2022年) 日本の旗 カフェファラオ
第40回(2023年) 日本の旗 レモンポップ
第41回(2024年) 日本の旗 ペプチドナイル