サモワール

曖昧さ回避 この項目では、金属器について説明しています。電動の機械については「給茶機」をご覧ください。
円筒形のサモワール

サモワールロシア語самовар, IPA: [səmɐˈvar] ( 音声ファイル)サマヴァールペルシア語: سماورサマーヴァルトルコ語: semaver)は、ロシアなどのスラブ諸国、イラントルコで古来より用いられてきた、湯を沸かすための金属製の伝統的器具。

イギリスに先だって紅茶文化を発達させていたロシアで、給茶器として発達したと見られ、ロシア語の「サミ(自分で)」と「ワリーチ(沸かす)」にちなむとされる。

片手で持てるサイズから据付設備レベルまで幅広い大きさの金属製容器で、胴部の中央に燃料を収納し燃焼させる構造を持つ。 燃料は石炭、裕福な層では松かさなどが用いられ、数リットルから大きいものでは100リットル以上の水を加熱・保温し蛇口を備えるなど、現代の電気ポットのようにオンデマンドで熱湯を供給できる機能と、上部にティーポットを収納し保温する機能を備えていた。 当然ながら、現代では電熱式が主流となっている。

居間における重要な存在とされ、素材は黄銅青銅ニッケルスズなどで、富裕層向けには貴金属製のものや非常に装飾性の高いものも作られた。 起源には諸説あるが中央アジアで発明されたとみられ、小型のものは行楽に携行されることもあった。ちなみに、イギリスには「Tea Urn」(ティーアーン)と呼ばれる似た装置がある。

サモワールの色々

  • 七宝で装飾をほどこした銀のサモワール
    七宝で装飾をほどこした銀のサモワール
  • 銀のサモワール。ロシア、19世紀半ば
    銀のサモワール。ロシア、19世紀半ば
  • 銀メッキされた円錐形のつぼ形サモワール
    銀メッキされた円錐形のつぼ形サモワール
  • バロック様式のサモワール、18世紀半ば
    バロック様式のサモワール、18世紀半ば
  • 後期古典様式のサモワール、1840年 - 1850年頃
    後期古典様式のサモワール、1840年 - 1850年頃
  • 現代トルコの電熱式サモワール
    現代トルコの電熱式サモワール
  • 『商人の妻』(ボリス・クストーディエフ画、1918年)。画面左にティーポットをのせたサモワールが描かれている
    『商人の妻』(ボリス・クストーディエフ画、1918年)。画面左にティーポットをのせたサモワールが描かれている

外部リンク

ウィキメディア・コモンズには、サモワールに関するカテゴリがあります。

緑茶
日本茶
茶種
産地
中国茶
白茶
  • 白毫(中国語版)
  • 白毫銀針
  • 白牡丹
  • 寿眉(英語版)
  • 白毛猴(英語版)
黄茶
烏龍茶(青茶)
紅茶
原茶
着香茶
甘乳茶(茶飲料)
後発酵茶・黒茶
日本茶
中国茶
塩乳茶
花茶
茶外茶ハーブティ
茶飲料
食茶
各国・地区の茶
喫茶文化
茶具
茶道具
中国茶具
その他
茶の形状
茶を出す店
関連団体
その他
カテゴリ カテゴリ
  • 表示
  • 編集
典拠管理データベース: 国立図書館 ウィキデータを編集
  • ドイツ
  • イスラエル
  • アメリカ
  • 日本
  • チェコ