イギリス鉄道380形電車

イギリス鉄道380形電車
基本情報
運用者 アベリオ・スコットレール
製造所 シーメンス・モビリティ
クレーフェルトドイツ
製造年 2009年 - 2011年
製造数 3両編成(380/0形)22本
4両編成(380/1形)16本
運用開始 2010年12月3日
投入先 エアシャー・コースト線(英語版)
インヴァークライド線(英語版)
カスカート・サークル線(英語版)
ペイズリー・キャナル線(英語版)
主要諸元
軌間 1,435 mm (4 ft 8 12 in) 標準軌
電気方式 交流25kV 50Hz 架空電車線方式
最高速度 100 mph (161 km/h)[1]
起動加速度 1 m/s2 (3.6 km/h/s 2.2 mph/s)[1]
0.9m/s2 (3.2km/h/s 2.0mph/s)[1]
編成定員 191人
265人
編成重量 132.8 t (130.7ロングトン; 146.4ショートトン)[2]
167.5 t (164.9ロングトン; 184.6ショートトン)[2]
編成長 71.13 m (233 ft 4+38 in)
94.70 m (310 ft 8+38 in)
車体長 先頭車:23.78 m (78 ft 14 in)[1]
中間車:23.57 m (77 ft 4 in)[1]
全幅 2.80 m (9 ft 2+14 in)[2]
全高 3.78 m (12 ft 4+78 in)[2]
出力 1,000 kW (1,341 hp)[2]
備考 デジロUKシリーズ
主要諸元については2段の場合、上段が380/0形(3両編成)、下段が380/1形(4両編成)
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380形スコットランドで運行されるイギリス電車である。アベリオ・スコットレールによってエアシャー(英語版)及びインヴァークライドの路線を中心に使用されている。

シーメンスが製造するデジロUKシリーズの車両であり、同シリーズには当形式の他に185形350形360形444形450形が含まれる。

概要

380形は中止となったグラスゴー・エアポート・レール・リンク(英語版)用として計画されたものであり、2008年7月11日にシーメンスとの契約締結がトランスポート・スコットランド(英語版)によって発表された[3]

編成両数の増加のため、3両編成22本と4両編成16本が発注され、これに備えてエアシャー・コースト線(英語版)インヴァークライド線(英語版)ではホームの延長工事が行われた[4]。仕様面では障碍者の利用に制限が発生しないことのほか、流線形としつつ前面に貫通路を設けることが規定された。1本目の公開では、3両編成に380/0形、4両編成に380/1形の形式区分が与えられることが明らかにされた[5]

2010年9月には、技術的問題の発生により車両の受領が停止された[6]。これにより、新たに再開業したエイドリー - バスゲイト・レール・リンク(英語版)を含むスコットレールの路線網の一部で減便が発生している[7]

380形はグラスゴー・シールズ・ロード車両基地(英語版)に配置され、エアシャー・コースト線(英語版)インヴァークライド線(英語版)で運行されていた334形及び318形(英語版)を置き換えた[8]。これにより、334形はノース・クライド線に、318形はアーガイル線(英語版)に転属となった。また、ノース・ベリック線で使用されていた322形も置き換えられ、ノーザン・レール(英語版)に転属した。

運用

2019年現在、380形はグラスゴー・セントラル駅発着のエアシャー・コースト線(英語版)インヴァークライド線(英語版)カスカート・サークル線(英語版)列車で運行されている。また、必要な場合にはクロイ線(英語版)にも入線可能である。

380形は2010年12月8日に営業運転を開始した。

2012年11月21日からは新たに電化されたペイズリー・キャナル線(英語版)でも運行されている。この電化計画は2012年7月にファースト・スコットレールネットワーク・レールによって開始されたものであり、工事は同年9月29日に開始、月曜日から木曜日の夜間と週末を中心に行われ11月8日に完成した[9][10][11]。電化後は380形と314形(英語版)によって運行が開始され、同年12月のダイヤ改正を持ってそれまで使用されていた156形は他路線に転属している。

2014年12月のダイヤ改正では、ウィフレット線(英語版)の電化に伴いアーガイル線ラナーク(英語版・発着列車がグラスゴー・セントラル駅上層階を発着するようになった。これらの列車には所定の318形や320形(英語版)の他に380形もしばしば用いられる。

385形の増備の遅れにより、2017年12月から2019年12月までの間、一時的措置としてグラスゴー - フォルカーク - エディンバラ線(英語版)やノース・ベリック線などでも使用されていた[12]

編成表

形式 運用者 編成両数 製造本数 製造期間 編成番号
380/0形 アベリオ・スコットレール 3両 22本 2009 - 2011 380001 - 380022
380/1形 4両 16本 380101 - 380116

脚注

[脚注の使い方]
  1. ^ a b c d e “Class 380”. Eversholt Rail. 2019年4月21日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年4月21日閲覧。
  2. ^ a b c d e “Class 380”. www.railway-centre.com. 2019年4月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2019年4月22日閲覧。
  3. ^ “New Electric Trains for Scotland's Growing Railways”. Transport Scotland (2008年7月11日). 2009年12月17日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年7月11日閲覧。
  4. ^ “New trains bring 9,000 more seats”. BBC News (2008年7月11日). 2008年9月22日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年7月29日閲覧。
  5. ^ “Siemens introduce the new Class 380 'Desiro'” (PDF). Railway Herald (202): p. 3. (2009年11月23日). オリジナルの2011年7月27日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20110727202259/http://www.railwayherald.org/magazine/pdf/RHUK/Issue202.pdf 2010年7月13日閲覧。 
  6. ^ “Rail network hits buffers as trains fail”. The Scotsman (Edinburgh). (2010年10月9日). http://news.scotsman.com/news/Rail-network-hits-buffers-as.6573163.jp 
  7. ^ Damien Henderson (2010年10月9日). “Train shortage fears as £200m fleet is refused”. The Herald (Glasgow). オリジナルの2010年10月12日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20101012212737/http://www.heraldscotland.com/news/transport-environment/train-shortage-fears-as-200m-fleet-is-refused-1.1060457 2010年10月9日閲覧。 
  8. ^ “Desiros unveiled ready for ScotRail services”. Rail (648). (2010年7月14日) 
  9. ^ "£12m "alliance" investment for Paisley Canal line" (Press release). First Group. 11 July 2012. 2014年7月31日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年6月28日閲覧
  10. ^ “Alliance cuts cost of Paisley Canal line electrification”. Railway Gazette International (London). (2012年6月11日). オリジナルの2013年11月15日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20131115154905/http://www.railwaygazette.com/news/single-view/view/alliance-cuts-cost-of-paisley-canal-line-electrification.html 2013年6月28日閲覧。 
  11. ^ “Paisley Canal timetable changes”. First ScotRail. 2012年11月13日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年6月28日閲覧。
  12. ^ “ScotRail's AT200 EMU interior unveiled at Edinburgh Waverley”. Global Rail News. (2016年2月10日). オリジナルの2016年3月22日時点におけるアーカイブ。. https://web.archive.org/web/20160322234647/http://www.globalrailnews.com/2016/02/10/scotrails-at200-emu-interior-unveiled-at-edinburgh-waverley/ 2016年3月16日閲覧。 
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