D5-VTR

パナソニック D5-VTR AJ-HD3700H
D5-VTR用カセットテープ(Mサイズ)

D5-VTRとはパナソニックD3-VTRの走行系を元に開発した、ITU-R601フォーマットのコンポーネントデジタルビデオ信号を1/2インチカセットテープに非圧縮で記録するビデオテープレコーダである。

D3-VTRと異なり、ビデオ信号はコンポーネント10ビット量子化記録が可能である。また、16:9のワイドアスペクトのビデオ信号を8ビット量子化で記録する機能も備える。記録レートは301Mb/s。HD(ハイビジョン)の圧縮記録も可能。

HD放送の普及とともにマスターVTRとして特にNHKWOWOWでのみ中心的な規格として採用されている。D5はNHKと共同で開発したもので、NHKの番組の送出の際の完プロ(NHK用語で言う完パケ)などは全てD5を使用している(ニュースの取材やドラマの収録はソニーHDCAMを使用することが殆どである)。また、IMAGICA等に保存されている映画会社の決まりロゴなどもD5規格が採用されている。

民放のハイビジョンはHDCAMやDVCPROHDを使っており、D5は補助的な役割が多い。最近ではP2HDと呼ばれるテープレスへの移行が進んでいる。現在は録画・再生機器の生産は完了しており、既存ユーザーのためのD5用ビデオテープの供給のみ行われている。

関連項目

ビデオフォーマット
テレビ
アナログ
525本
625本
音声
信号
過去
デジタル
インターレース
プログレッシブ
固定受信
移動体受信
映像圧縮
音声
信号
技術
デジタルシネマ
ビデオテープ
アナログ
  • 2インチ(1956)
  • VERA(英語版)(1958)
  • ソニー2インチヘリカルVTR(英語版)(1961)
  • Ampex 2 inch helical VTR(1962)
  • タイプA(英語版)(1965)
  • CV-2000(1965)
  • AKAI(英語版)(1967)
  • Uマチック(1969)
  • EIAJ-1(1969)
  • カートリビジョン(1972)
  • フィリップスVCR(英語版)(1972)
  • Vコード(1974)
  • VX(1974)
  • ベータマックス(1975)
  • IVC(英語版)(1975)
  • タイプB(英語版)(1976)
  • タイプC(1976)
  • VHS(1976)
  • VK(英語版)(1977)
  • SVR(英語版)(1979)
  • Video 2000(1980)
  • CVC(英語版)(1980)
  • M規格(1981)
  • VHS-C(1982)
  • BETACAM(1982)
  • 8ミリビデオ(1985)
  • MII(1986)
  • S-VHS(1987)
  • S-VHS-C(1987)
  • EDBeta(1987)
  • Hi8(1989)
  • Ruvi(1998)
デジタル
HD
ビデオディスク
アナログ
  • Phonovision(1927)
  • Ampex-HS(1967)
  • TeD(1975)
  • LD(1978)
  • CED(1981)
  • VHD(1983)
  • Laserfilm(1984)
  • CDビデオ(1987)
デジタル
HD
デジタル
メディア複数
テープレス
  • Editcam(1995)
  • XDCAM(2003)
  • MOD(英語版)(2005)
  • AVCHD(2006)
  • AVC-Intra(2006)
  • TOD(2007)
  • iFrame(英語版)(2009)
  • XAVC (2012)
ソリッドステート
  • P2(2004)
  • SxS(英語版)(2007)
  • GF series(2008)
  • SR Memory(2011)
  • AXSメモリーカード(2013)
フィルム録画
  • Kinescope(1947)
  • Electronicam kinescope(1950代)
  • Electronic Video Recording(1967)